「ACLエリートって何?ACL2とどう違うの?」——サンフレッチェ広島がACLエリートに出場しているのは知っているけど、大会の仕組みがよく分からない、という方に向けて、この記事ではACLエリートとACL2の違いをできるだけ分かりやすく解説します。結論から言うと、この2つは「アジアのサッカー版1部・2部リーグ」のようなものです。
まず結論:3行で分かるACLエリートとACL2の違い
- ACLエリート=アジア最高峰の大会。各国リーグの上位クラブだけが出られる「1部」
- ACL2=ACLエリートの一つ下の「2部」。天皇杯優勝クラブなどが出場
- 賞金・注目度・難易度は全てACLエリートが圧倒的に上
AFC主催のクラブ大会は3つある
2024-25シーズンから、AFC(アジアサッカー連盟)が主催するクラブ大会は大幅にリニューアルされました。それまでは「ACL(AFCチャンピオンズリーグ)」と「AFCカップ」の2大会構造でしたが、現在は以下の3層構造に変わっています。
| 大会名 | 略称 | 位置づけ | 参加クラブ数 |
|---|---|---|---|
| AFCチャンピオンズリーグ エリート | ACLエリート/ACLE | 第1層(最上位) | 24クラブ(東西各12) |
| AFCチャンピオンズリーグ 2 | ACL2 | 第2層 | 32クラブ(東西各16) |
| AFCチャレンジリーグ | ACGL | 第3層 | 20クラブ |
日本(Jリーグ)はAFCランキング東地区1位のため、ACLエリートに3枠・ACL2に1枠の出場権が与えられます(ACLチャレンジリーグへの出場はなし)。
ACLエリート(ACLE)とは
ACLエリートは、旧ACL(AFCチャンピオンズリーグ)の後継大会です。アジアのクラブ最高峰の戦いであり、各国リーグ・カップ戦で上位に入った精鋭クラブだけが出場できます。
大会フォーマット
- リーグステージ(グループステージ):東西各12クラブが1リーグ形式で全8試合を戦う。各地区上位8クラブがラウンド16へ進出
- ラウンド16:ホーム&アウェイ方式(2試合合計スコアで勝敗決定)
- 準々決勝〜決勝:サウジアラビアでの集中開催・一発勝負のトーナメント
賞金(2025-26シーズン)
| ラウンド | 賞金(ドル) | 日本円換算(目安) |
|---|---|---|
| 優勝 | 1,200万ドル | 約18億円 |
| 準優勝 | 600万ドル | 約9億円 |
| ベスト4 | 350万ドル | 約5.2億円 |
| ベスト8 | 200万ドル | 約3億円 |
| ラウンド16敗退 | 150万ドル | 約2.2億円 |
| グループステージ敗退 | 60万ドル | 約9,000万円 |
旧ACL(2018年以降の優勝賞金:400万ドル)と比べると、優勝賞金は3倍に跳ね上がりました。Jリーグ勢にとっても、クラブ経営に大きなインパクトを与える規模の賞金です。
優勝するとFIFAクラブワールドカップに出場できる
ACLエリートの優勝クラブには、FIFAクラブワールドカップへの出場権が与えられます。これはマンチェスター・シティ、レアル・マドリード、バイエルン・ミュンヘンといった世界最高峰のクラブと同じ舞台に立てることを意味します。浦和レッズは2022年ACL優勝によりクラブワールドカップに出場し、インテルなど世界の一流クラブと対戦しました。
Jリーグの出場枠(2025-26シーズン)
- ヴィッセル神戸(2024J1リーグ優勝)
- サンフレッチェ広島(2024J1リーグ2位)
- FC町田ゼルビア(2024J1リーグ3位)
ACL2とは
ACL2(AFCチャンピオンズリーグ2)は、旧AFCカップの後継大会です。ACLエリートの一つ下のカテゴリーで、参加クラブ数はACLエリートより多い32クラブです。Jリーグからは主に天皇杯優勝クラブが出場枠を得ます。
大会フォーマット
- グループステージ:東西各16クラブが複数グループに分かれてリーグ戦。各グループ上位クラブがノックアウトステージへ
- ノックアウトステージ:ラウンド16から準決勝まではホーム&アウェイ方式、決勝は中立地での一発勝負
賞金(2025-26シーズン)
ACL2の賞金はACLエリートに比べて大幅に低く設定されています。優勝賞金はACLエリートの10分の1以下の規模です。ACLエリートとの賞金格差はクラブ経営に直結するため、J1上位クラブにとってACLエリート出場は非常に重要な目標となっています。
Jリーグの出場枠(2025-26シーズン)
- ガンバ大阪(天皇杯優勝の神戸がACLエリートに移行したため、J1リーグ4位として繰り上がり出場)
※天皇杯優勝クラブがすでにACLエリート出場権を持っていた場合、J1リーグ4位クラブが繰り上がりでACL2出場権を得る仕組みです。
ACLエリート vs ACL2:一目で分かる比較表
| 比較項目 | ACLエリート(ACLE) | ACL2 |
|---|---|---|
| 位置づけ | アジア最高峰(第1層) | 第2層 |
| 参加クラブ数 | 24クラブ(東西各12) | 32クラブ(東西各16) |
| 前身大会 | 旧ACL(AFCチャンピオンズリーグ) | 旧AFCカップ |
| 優勝賞金 | 1,200万ドル(約18億円) | ACLエリートの10分の1以下 |
| グループステージ方式 | 1リーグ(各8試合) | 複数グループに分割 |
| ノックアウトステージ | R16はH&A、QF以降は集中開催 | R16〜SFはH&A、決勝は中立地 |
| 優勝の特典 | FIFAクラブワールドカップ出場権 | ACLエリートの予選出場権 |
| Jリーグの出場枠 | J1リーグ1〜3位(3枠) | 天皇杯優勝(1枠) |
| 放送 | DAZN独占配信 | DAZN独占配信 |
サンフレッチェ広島とACLエリート2025-26
広島は2024J1リーグで2位となりACLエリートへの初出場権を獲得。2025-26シーズンの東地区グループステージでは、ジョホール・ダルル・タクジム(マレーシア)、FCソウル(韓国)、武漢三鎮(中国)などと対戦しました。
広島のACLエリート2025-26 グループステージ結果
- グループステージを上位8クラブ以内で通過し、ラウンド16へ進出
- ラウンド16 第1戦:ジョホールDT戦(アウェイ)で1-3で敗戦(26分にキム・ジュソンが退場し10人での戦いを強いられた)
- ラウンド16 第2戦:エディオンピースウイング広島でのホームゲームでの試合はベスト16で終幕
なお、広島は2024-25シーズンはACL2に出場し、準々決勝でベスト8という結果でした。その翌シーズンにJ1リーグ2位となりACLエリートへとステップアップした形です。
ACLエリートを観戦・視聴するには?
ACLエリート・ACL2ともに、DAZNが独占放映権を保有しています(2021〜2028年)。広島のホームゲームは現地観戦が可能で、アウェイゲームや他の試合はDAZNで視聴できます。
- 国内ホームゲーム:エディオンピースウイング広島にて現地観戦可能。チケットはクラブ公式サイトで販売
- アウェイゲーム・他試合:DAZN(ダゾーン)でライブ配信
- 無料配信:一部の試合がYouTubeやSNSで配信される場合あり(公式チャンネルを要確認)
よくある疑問Q&A
Q. ACLエリートはACL2より強いチームが出るの?
A. そうです。ACLエリートは各国リーグの上位クラブ(日本ならJ1リーグ1〜3位)しか出られません。ACL2は天皇杯優勝クラブや、AFCランキング下位国のリーグ優勝クラブなども出場します。難易度・レベルはACLエリートが明らかに上です。
Q. ACL2で優勝するとACLエリートに昇格できるの?
A. はい。ACL2の優勝クラブには、翌シーズンのACLエリート予選ステージへの出場権が与えられます。予選を突破すればACLエリート本大会に出場できます。ただし国内リーグでの成績も出場枠に影響するため、確実にACLエリートに出るにはJ1リーグ上位でのフィニッシュが最も確実です。
Q. 以前のACL(旧大会)との違いは?
A. 旧ACLは40クラブが参加する1つの大会でしたが、2024-25シーズンからACLエリート・ACL2・ACLチャレンジリーグの3大会に分割されました。ACLエリートは参加クラブ数が40→24に絞られ、よりハイレベルな大会になりました。賞金も旧ACLの優勝400万ドルから、ACLエリートでは1,200万ドル(約18億円)へと大幅アップしています。
Q. ACLエリートの試合日程はいつ?
A. 2025-26シーズンのACLエリートは2025年9月15日に開幕し、決勝は2026年5月に開催されました。Jリーグ(百年構想リーグ)と並行して行われるため、出場クラブは過密日程となります。広島もJリーグの試合の合間にアジアを転戦するタフなシーズンを送りました。
まとめ
ACLエリートとACL2の違いを改めて整理すると、以下のようになります。
- ACLエリート:アジア最高峰の大会。J1リーグ1〜3位が出場。優勝賞金約18億円。優勝でFIFAクラブワールドカップ出場権獲得
- ACL2:第2層の大会。天皇杯優勝クラブなどが出場。賞金・レベルともにACLエリートより低い
- どちらもDAZNで視聴可能
- 広島は2025-26シーズン、J1リーグ2位の資格でACLエリートに初出場し、ラウンド16まで進出
広島のACLエリートでの戦いについては、各マッチレビュー記事もあわせてご覧ください。

