2026年4月25日(土)、エディオンピースウイング広島にて明治安田J1百年構想リーグ WESTグループ第12節が行われ、サンフレッチェ広島がセレッソ大阪を2-1で下した。前半12分のチアゴ・アンドラーデのゴールでC大阪に先制されながらも、広島は86分のオウンゴール、90+3分の木下康介のPKによって土壇場で試合をひっくり返した。今季2度目の3連勝(PK勝利含む)。ホーム4連戦の締めくくりにふさわしい劇的な勝利となった。
試合概要
| 大会 | 明治安田J1百年構想リーグ WESTグループ 第12節 |
|---|---|
| 日時 | 2026年4月25日(土)16:00キックオフ |
| 会場 | エディオンピースウイング広島 |
| 結果 | サンフレッチェ広島 2-1 セレッソ大阪 |
| 得点 | 前半12分 チアゴ・アンドラーデ(C) / 後半41分 オウンゴール(広) / 後半90+3分 木下康介(広・PK) |
前半|チアゴ・アンドラーデの3戦連発で先制を許す苦しい展開
キックオフからC大阪が積極的に攻勢をかけてきた。前半12分、ペナルティエリア内でボールを収めたチアゴ・アンドラーデが右に展開。奥田勇斗のワンタッチ折り返しが佐々木翔に当たって流れたところを、再びチアゴ・アンドラーデが拾う。ブラジル人FWは左方向にコントロールしてから左足で豪快にシュートを叩き込み、3戦連発となる今季4ゴール目を奪った。
広島は前節・長崎戦から先発を継続したメンバーで戦ったが、前半は思うようにリズムを掴めない。中島洋太朗を起用したミドルゾーンでの組み立てに対し、C大阪が4-2-3-1のブロックでスペースを消し、的確なプレッシングで広島の前進を阻んだ。ボール支配率では広島が上回っていたものの、決定機を作るには至らずビハインドのまま前半を終えた。
後半|中村航輔の壁、そして86分のターニングポイント
後半立ち上がりから広島が攻勢を強めた。56分にはガウル監督が動き、中島洋太朗とトルガイ・アルスランを下げて中野就斗と木下康介を投入。3バック気味の布陣で、長身の木下を前線に配して空中戦と押し込みの強度を増した。
その後、広島は次々とゴールに迫るも立ちはだかったのはGK中村航輔だ。決定機を含めた複数のシュートを好セーブで防ぎ、C大阪のリードを守り続ける。広島は72分に鈴木章斗を下げて前田直輝を、加藤陸次樹を下げてジャーメイン良を投入し、攻撃のカードを切り続けた。
そして86分、ついに均衡が破れた。中野就斗の縦パスを受けた前田直輝がペナルティエリア右で縦に仕掛け、右足でグラウンダーのクロスを送る。ファーで反応したジャーメイン良の手前でディオン・クールズに当たり、ボールはそのままゴールへ吸い込まれた。記録はオウンゴールとなったが、広島の粘り強い攻撃が呼び込んだ同点弾だった。

劇的な逆転|90+3分、木下康介のPKが決勝弾に
勢いに乗った広島はその後も攻め続け、後半アディショナルタイム2分、右コーナーキックの場面で大きなドラマが起きた。木下康介のヘディングをディオン・クールズの手が触れ、これがハンドの判定。VARを経てPKが認められた。
キッカーを務めたのは、自ら獲得したPKを蹴ることになった木下康介。90+3分、右足で冷静にゴール右へ突き刺し、これが今季3点目となる逆転の決勝弾となった。エディオンピースウイング広島はこの日最大の歓声に包まれた。
そのまま広島は2-1で逃げ切り、見事な逆転勝利。前節・長崎戦からの連勝、そして前々節・清水戦のPK勝利を含めて今季2度目の3連勝を達成した。一方のC大阪は3試合ぶりの黒星で、連勝は2でストップとなった。
試合スタッツ|支配を結果に結びつけた粘り強さ
| 項目 | 広島 | C大阪 |
|---|---|---|
| シュート | 16 | 10 |
| コーナーキック | 11 | 5 |
| フリーキック | 19 | 10 |
シュート16本、CK11本というスタッツが示すように、広島はゲーム全体を通じてC大阪を圧倒していた。前半は得点こそ奪えなかったものの、後半は中村航輔のセーブショーを乗り越え、最終的にスタッツを結果に結びつけた粘り強さが光った試合だ。
注目選手|途中投入で流れを変えた木下康介と前田直輝
この試合のPlayer of the Matchは木下康介。56分の途中投入で前線の起点となり、終盤にはPKを獲得・決定と二重の貢献を見せた。今季3得点目となる決勝弾は、エースの仕事をしっかり果たした証だ。
同じく途中投入で流れを変えたのが前田直輝。72分の交代でピッチに立つと、86分の同点ゴールに繋がる縦への仕掛けとグラウンダークロスでチームに命を吹き込んだ。バルトシュ・ガウル監督の采配がぴたりとはまった一戦だった。
守備陣では大迫敬介が安定したセービングでC大阪の追加点を許さず、終盤の逆転劇のお膳立てをした。荒木隼人を中心とした最終ラインも、櫻川ソロモンの空中戦に対して粘り強く対応した。
試合の採点・総評
序盤の失点で苦しい展開を強いられながらも、最後まで諦めず逆転に持ち込んだ広島の精神力が際立った試合。バルトシュ・ガウル監督が前節・長崎戦の試合後コメントで語った「我々のサッカーは確実に良くなっている」という言葉を、より説得力のある形で証明する勝利となった。

| 選手 | 採点 | コメント |
|---|---|---|
| 大迫敬介(GK) | 7.0 | 1失点も再三のセーブで広島の逆転を呼び込んだ |
| 荒木隼人(DF) | 6.5 | 3バックの中央で粘り強く対応。安定した統率を見せた |
| 中野就斗(DF/MF) | 7.0 | 56分から出場。86分の同点ゴールに繋がる縦パスを供給 |
| 東俊希(MF) | 6.5 | 左サイドで攻撃の起点として奮闘。粘り強くクロスを供給 |
| 前田直輝(FW) | 7.5 | 途中投入で86分のゴールに繋がる縦の仕掛けとクロス |
| 木下康介(FW) | 8.0 | PK獲得&決定で逆転弾。途中投入から完璧な仕事 |
次節の展望
広島の次節は4月29日(水・祝)14:00、アウェーでアビスパ福岡と対戦する。会場はベスト電器スタジアム。中3日と過密日程ではあるが、3連勝の勢いを持って乗り込めるのは大きな追い風だ。バルトシュ・ガウル監督が積み上げてきた「グラウンダー主体のパスサッカー」をアウェーでも貫けるか、そして今度こそ早い時間帯に主導権を握れるかが問われる。
一方のC大阪は3試合ぶりの黒星で連勝が2でストップ。チアゴ・アンドラーデが3戦連発と好調を維持しているのは大きな救いだが、リードを守り切れなかった終盤の守備の修正が次節への課題となる。
取材・文:Sanfrecce Focus編集部
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