サンフレッチェ広島といえば「3バック」というイメージを持つ方も多いのではないでしょうか。一方で、「3バックって何が強いの?」「4バックと何が違うの?」「試合中、どこを見ればいいの?」と疑問に感じている方も少なくありません。この記事では、サンフレッチェ広島の基本戦術である「3バック(3-4-2-1)」について、サッカー初心者の方にも分かりやすく解説します。観戦前にここだけ読んでおくと、試合の見え方がガラッと変わります。

3バックとはどんな守備システム?
3バックとは、最終ライン(守備)を3人のディフェンダーで構成する戦術です。一般的な4バックが「DFが横一列に4人並ぶ」のに対し、3バックでは中央に1人・左右に1人ずつ、合計3人がゴール前を守ります。その代わり、サイドには「ウイングバック」と呼ばれる選手が配置されるのが特徴です。
| 項目 | 4バック | 3バック |
|---|---|---|
| 最終ラインの人数 | 4人 | 3人 |
| サイドの守備担当 | サイドバック | ウイングバック |
| 守備時の形 | 4バック | 5バックに変形 |
| 攻撃時の特徴 | サイドバックが上がる | WBが大きく上下動 |
サンフレッチェ広島の3バックは何が特徴的?
サンフレッチェ広島の3バックの最大の特徴は、「守備だけでなく、攻撃の起点にもなる」という点です。3人のセンターバックがビルドアップ(後方からの組み立て)・縦パスの供給・サイドへの展開まで担うため、試合の主導権を握りやすくなります。
また、2026シーズンはバルトシュ・ガウル監督のもと、「グラウンダーのパスを主体としたポゼッションサッカー」が基本スタイルです。蹴って走るだけでなく、細かいパスでボールを動かしながら相手の守備組織を崩すスタイルを志向しています。
ウイングバック(WB)は攻守の要
3バックで最も重要なのが「ウイングバック」の存在です。ウイングバックは守備時はサイドバックの役割、攻撃時はウイング(サイドアタッカー)の役割を1人でこなします。サンフレッチェ広島では、このウイングバックの上下動が攻撃の幅と守備の安定を生み出しています。
2026シーズンの主なウイングバックは、右が新井直人・東俊希、左が塩谷司・佐々木翔らが担っています。彼らが高い位置を取るか、守備的なポジションを取るかによって試合の展開が大きく変わります。
観戦時の注目ポイント:ウイングバックが高い位置を取っているか、戻りが間に合っているか。ここを見るだけで「戦術を分かってる感」が一気に出ます。
攻撃時のサンフレッチェ広島の形
攻撃時、サンフレッチェ広島は3バックでありながら「5トップ」のような形になることがあります。前線の3人(2シャドー+1トップ)と左右のウイングバックの計5人が高い位置を取ることで、相手ディフェンスを押し込みます。その結果、クロス・中央への侵入・セカンドボール回収がしやすくなります。
ガウル監督が重視するのは「グラウンダーのパス」での崩しです。空中戦に頼るのではなく、細かいパスワークでハーフスペース(中央とサイドの間のエリア)を突く形が基本です。川辺駿・トルガイ・アルスランら中盤の選手がボールをさばきながら、前線の鈴木章斗らに繋げていきます。
守備時は5バックでゴールを守る
守備に回ると、ウイングバックが最終ラインに下がり、3バックは5バックへと変形します。これによりゴール前の人数を確保し、クロス対応が安定し、カウンターを受けにくくなります。「攻撃的なのに守備が崩れない」ように見えるのは、この3バック⇔5バックの切り替えの速さが理由です。
守備時は前線からのプレッシングも重要で、相手GKやCBがボールを持った瞬間に前線の選手が積極的にプレスをかけます。これが「前線からのプレスがうまく機能していた」というガウル監督のコメントにも表れています。
2026シーズンのキーパーソン
戦術を理解するために、各ポジションで注目すべき選手を紹介します。
| ポジション | 選手名 | 特徴・役割 |
|---|---|---|
| GK | 大迫敬介 | セーブ力と足元の技術。ビルドアップの起点にもなる |
| CB(中央) | 荒木隼人 | 対人守備とビルドアップの要。3バックの中心 |
| WB(右) | 新井直人・東俊希 | 攻撃的なWB。アシストにも絡む |
| WB(左) | 塩谷司・佐々木翔 | 経験豊富なベテランで攻守のバランスを取る |
| ボランチ | 川辺駿・トルガイ | 中盤の司令塔。広範囲をカバーしパスを散らす |
| シャドー/FW | 鈴木章斗・加藤陸次樹 | ゴールを狙う前線の核。連動した動きで崩す |
試合観戦時の「戦術的な見どころ」チェックリスト
試合を観戦するとき、以下のポイントを意識するだけで「戦術が分かる観戦」ができるようになります。
- ✅ ウイングバックの位置:高い位置にいれば攻撃的、低ければ守備優先の展開
- ✅ 3バックのパス回し:CBからのビルドアップが広島の攻撃の起点
- ✅ 前線からのプレス:相手がボールを持った瞬間に鈴木らが追いかければ広島ペース
- ✅ ハーフスペースへの侵入:シャドーの選手が中央とサイドの間に入れば決定機に近い
- ✅ 守備時のブロック形成:5バックで構えているか、高い位置からプレスをかけているかで戦術が分かる
まとめ|3バックを理解すると試合が10倍面白くなる
サンフレッチェ広島の3バックは、単純に守備の人数を3人にするだけでなく、攻守一体となった複雑なシステムです。ウイングバックの動き、CBからのビルドアップ、前線のプレス連動——これらの要素が噛み合ったとき、広島のサッカーは非常に美しく、効果的になります。
初めて試合を観戦する方も、「ウイングバックがどこにいるか」だけ見ていれば、試合の流れが分かるようになります。ぜひ次の観戦から意識してみてください。
スタジアムへのアクセスや観戦当日の流れについては初めてのサンフレッチェ広島観戦ガイドをあわせてご覧ください。

