ACLエリート(アジアチャンピオンズリーグエリート)ラウンド16第1戦。広島はアウェイでジョホール・ダルル・タクジム(JDT)と対戦し、1-3で敗れた。試合の流れを決定づけたのは前半26分のキム・ジュソンの退場。10人での戦いを強いられた広島は後半に連続失点し、厳しい状況でホームでの第2戦を迎えることになった。

試合概要
| 大会 | ACLエリート ラウンド16 第1戦 |
| 日時 | 2026年3月4日 |
| 会場 | スルタン・イブラヒム・スタジアム(マレーシア) |
| 結果 | ジョホールDT 3-1 サンフレッチェ広島 |
| 得点 | JDT:後半×3点 広島:86分 OG |
試合の最大の転換点:26分のキム・ジュソン退場
この試合で広島の命運を分けたのは、前半26分のキム・ジュソンの退場だった。試合序盤は0-0の均衡した展開が続いていたが、退場によって数的不利に追い込まれた広島は戦い方を大きく変えざるを得なくなった。
数的不利になると、本来の前線からのプレス(ゲーゲンプレス)が続けにくくなる。広島は最前線の圧力を下げてブロックを低く構える時間が増え、相手ジョホールの攻撃回数が一気に増加した。結果としてGK大迫敬介への負担が大きくなり、後半の連続失点につながった。
前半:0-0で耐えるも数的不利に
前半の広島はしっかりとブロックを組み、ジョホールの攻撃を跳ね返す時間帯が続いた。ガウル体制が目指すグラウンダーのパスサッカーを展開しながら、前半はなんとか0-0で折り返す可能性もあった。しかしキム・ジュソンの退場でゲームプランが崩れ、ハーフタイムまで10人での戦いを強いられることになった。
数的不利という状況で前半を0-0で乗り切れれば後半に望みがあったが、精神的・体力的な消耗は後半の失点増に影響した。
後半:連続失点で試合が決まる
後半に入ってからジョホールが積極的に攻撃を仕掛けてきた。10人の広島は守備ブロックを形成して対応したが、相手の個の能力と組織的な崩しの前に3失点を喫した。
86分、広島はオウンゴールで1点を返した。土壇場での1点返しは意地を見せた形だが、スコアは1-3と大きく開いており、反撃はここまでだった。後半だけで見れば広島は10人ながらも意地を見せたが、数的不利の影響は最終的に大きかった。
スタッツで見る試合の傾き
初心者の方はまずボール保持率・シュート数・枠内シュートの3つを見るだけでも試合の流れが分かります。数的不利の影響が数字にも表れています。
| 項目 | ジョホールDT | 広島 |
|---|---|---|
| ボール保持率 | 優位 | 数的不利で低下 |
| シュート数 | 多い | 少ない |
| 枠内シュート | 3 | 少ない |
| GKセーブ | — | 大迫が複数のピンチを救う |
選手採点(編集部評価)
※10点満点。採点は「見えた仕事量+決定的な場面での貢献」を重視した編集部の評価です。
| 選手 | 採点 | コメント |
|---|---|---|
| 大迫敬介(GK) | 6.5 | 数的不利の状況でも複数の決定機を防いだ。10人の中での奮闘は評価できる |
| 川辺駿(MF) | 6.0 | 中盤でのカバーリングを懸命にこなしたが、数的不利での消耗は否めない |
| 鈴木章斗(FW) | 5.5 | 11人のときは前線の圧力をかけられていたが、退場後は孤立する場面が増えた |
| キム・ジュソン(CB) | 4.0 | 退場によってチームに数的不利をもたらしたことが試合の最大のマイナス |
戦術的な振り返り|退場後の広島に何ができたか
この試合で学べる戦術的なポイントを初心者向けに3つ整理します。
- 退場後の優先順位:10人になったとき、まず「危険地帯(中央とPA前)を消す」守備が最重要。外へボールを誘導してクロスで対応するのが基本
- 守備の息継ぎ:数的不利では奪ったボールを”前へ急がず”一度落ち着かせて時間を作ることが重要。ロングボールを蹴り出すだけでは相手のボール保持時間が増えるだけになりかねない
- セットプレーの守り方:CK・FKで跳ね返した後の2次攻撃(セカンドボール)への対応。1点を守る展開では特にここが重要になる
ホームでの第2戦に向けて
第1戦は1-3で敗れたため、ホームでのエディオンピースウイング広島での第2戦は2点差以上の勝利が求められる厳しい状況となった。しかし、退場者という不運な状況がなければ互角以上に戦えることも示した試合でもあった。
ホームの大声援を背に、広島がどんなサッカーを見せるのか。第2戦の見どころは「序盤に前から行くのか、ブロックで受けてカウンターを狙うのか」という戦略的な入りにあった。
まとめ
ジョホール 3-1 広島は、前半26分の退場が全てを決めた試合だった。数的不利という想定外の状況に追い込まれながらも、10人で戦い続けた選手たちの粘りは評価できる。86分のオウンゴールによる1点返しは、最後まで諦めないチームの姿勢の表れだった。
ACLエリートについての詳しい解説はACLエリートとACL2の違いを解説した記事をご覧ください。
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