2026年4月18日(土)、エディオンピースウイング広島にて明治安田J1百年構想リーグ WESTグループ第11節が行われ、サンフレッチェ広島がV・ファーレン長崎を2-0で下した。広島にとっては6試合ぶりの勝ち点3となる快勝。長崎は3試合連続ノーゴールで3連敗となった。
試合概要
| 大会 | 明治安田J1百年構想リーグ WESTグループ 第11節 |
|---|---|
| 日時 | 2026年4月18日(土)14:00キックオフ |
| 会場 | エディオンピースウイング広島 |
| 結果 | サンフレッチェ広島 2-0 V・ファーレン長崎 |
| 得点 | 前半10分 鈴木章斗 / 後半7分 加藤陸次樹 |

試合前の背景|今西和男さんへの黙祷と森保監督の視察
キックオフ前、スタジアムには静かな緊張感が漂った。4月16日に逝去されたサンフレッチェ広島の初代総監督・今西和男さんへの黙祷が捧げられたのだ。今西さんはクラブの礎を築いた人物であり、広島で指導を受けた森保一監督(この日はスタンドから視察)も、「今西さんには言葉では表すことができないほどたくさんのことを学ばせていただきました」と哀悼の意を示した。
試合前にバルトシュ・ガウル監督は選手たちにこう伝えた。「悲しみをポジティブなエネルギーに変えて戦おう」と。チームはその言葉通りのパフォーマンスをピッチで体現した。
前半|鈴木章斗が10分に先制、長崎はアクシデントで交代を余儀なくされる
広島は序盤からテンポよくボールを動かし、長崎ゴールに迫る場面を作り出した。先制点は前半10分に生まれた。新井直人のスローインをきっかけに、松本泰志がエリア内でフリック。トルガイ・アルスランのボレーシュートは相手DFにブロックされたものの、こぼれ球を佐々木翔が拾って左へ展開。東俊希のグラウンダークロスに鈴木章斗がスライディング気味に合わせてゴールネットを揺らした。
前半は広島が主導権を握る展開が続いた。ガウル監督も振り返ったように、「相手にチャンスを与えず、攻守において圧倒的に支配し、前線からのプレスもうまく機能していた」前半だった。
一方の長崎にはアクシデントが起きた。前半27分、DF照山颯人が相手の危険なチャージを受けてピッチに座り込み、DFエドゥアルドとの交代を余儀なくされた。試合前から交代枠を一つ使う形となり、長崎にとっては厳しい状況となった。前半終了間際の45分、チアゴ・サンタナが左足でシュートを放つも、GK大迫敬介がしっかりキャッチ。1-0のまま後半へ折り返した。

後半|加藤陸次樹が追加点、長崎は最終9人で完敗
後半立ち上がり、広島がすぐに試合を決める。後半7分、塩谷司の縦パスに加藤陸次樹がスルーしてエリア右へスプリント。鈴木章斗の落としをダイレクトで受けた加藤がゴール右隅へ冷静に流し込み、2-0とした。
この加藤のスタメン起用はガウル監督の確信から生まれたものだった。「起用の理由は極めてシンプルで、彼のトレーニングでのパフォーマンスが素晴らしかった。スタメンに値するアピールを1〜2週間ずっと継続していた」と監督は語る。ボールを持っていない場面でのプレスや献身的な走りも含め、加藤は期待に十分応えた。
長崎は後半26分、途中出場の笠柳翼がドリブルでエリア内に侵入しシュートまで持ち込んだが枠の上。反撃の糸口をつかめないまま、後半35分にはDF進藤亮佑がプレー続行不可能となりピッチを退き、交代枠を使い切っていた長崎は10人での戦いを強いられた。
さらに後半アディショナルタイム2分、MFディエゴ・ピトゥカが中島洋太朗へのスライディングタックルで2枚目の警告を受けて退場。長崎は最終的に9人という状況で試合終了を迎えた。広島は最後まで集中した守備で完封を達成し、2-0の快勝を収めた。
注目選手|鈴木章斗が1ゴール1アシストの活躍
この試合のPlayer of the Matchは鈴木章斗。前半10分の先制ゴールに加え、後半の加藤の追加点でも起点となるプレーを見せ、1ゴール1アシストと攻撃をけん引した。10番を背負うエースとして、チームが求めるプレースタイルを体現した。
中盤では川辺駿が圧倒的な運動量でゲームをコントロール。ガウル監督も「広範囲をカバーし、我々が目指すグラウンダーのパスを主体としたサッカーにおいて不可欠な存在。個人のクオリティとアイデアがチームの攻撃にアクセントをもたらしてくれる」と高く評価した。
監督コメント(ガウル監督)
今日は試合を振り返る前に、このクラブの礎を築いてくださった今西和男さんへの想いをお伝えしたいと思います。彼がいなければ、今のこのクラブもスタジアムも存在しなかったでしょう。選手たちは悲しみをポジティブなエネルギーに変え、我々が目指すサッカーをピッチで体現してくれました。
バルトシュ・ガウル監督(試合後コメントより)
連敗している時こそ、感情を排して「統計(スタッツ)」を見る。データ上では我々のサッカーは確実に良くなっていた。焦らず、自信を持って、練習で同じことを何度も反復し続けた結果が今日の勝利に繋がった。
バルトシュ・ガウル監督(試合後コメントより)
試合の採点・総評
4連敗を経て前節の清水戦でPK勝ちを収め、今節では完勝。広島はガウル体制が求める「グラウンダー主体のパスサッカー」が前半から機能し、前線のプレスも効果的に働いた。6試合ぶりの勝ち点3で上位浮上に向けた大きな一歩を踏み出した。

| 選手 | 採点 | コメント |
|---|---|---|
| 大迫敬介(GK) | 6.5 | 危ないシーンをしっかり抑え完封に貢献 |
| 塩谷司(DF) | 7.0 | 加藤の追加点に繋がる縦パスなど積極的な組み立て |
| 東俊希(MF) | 7.0 | 先制点をアシストしたグラウンダークロスが光った |
| 川辺駿(MF) | 7.5 | 広範囲をカバーし攻守を繋ぐ不可欠な存在感 |
| トルガイ・アルスラン(MF) | 7.0 | 中盤でのタメと展開でチームのテンポを作った |
| 鈴木章斗(FW) | 8.0 | 1G1Aと結果を出したMOM。チームのエースらしい働き |
| 加藤陸次樹(FW) | 7.5 | トレーニングでのアピールを試合で証明した追加点 |
次節の展望
広島の次節は4月25日(土)、ホームでセレッソ大阪と対戦する。ホーム4連戦の4試合目となるこの一戦で連勝を果たせるか、ガウル体制が本格的に軌道に乗ってきた今、次節も注目だ。
一方の長崎は3連敗と苦しい状況が続く。次節は4月25日にホームでガンバ大阪と対戦。早急に立て直しを図りたいところだ。
取材・文:Sanfrecce Focus編集部
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